看護に必要なのは「精神」

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看護とは、健康の保持増進をはかり、疾病を回復へと助け導き、また回復の不可能と思われる場合は、苦痛、苦悩を除去し、安楽にすることです。

さらに説明を加えるならば、健康な人に対しては、疾病に侵されないように護り、ますます体力を加え、平衡のとれた精神状態が保たれるように指導し、病人に対しては、十分な看護処置を行なって疾病を治癒へと向わしめることです。

更に回復後は、1日も早く日常の生活にたち帰らせるように指導することであり、回復の見込みのない場合でも、病人を安楽にするためにあらゆる努力と工夫とを払うことです。

そしてこれらのことを心から喜んで、奉仕の精神を行なうということでしょう。

健康とは、完全な肉体的、精神的および社会的福祉の状態であり、単に疾病または病弱の存在しないことではありません。

昔から、看護の要素看護の目的を完遂するために看護は次の要素から成り立っているといわれます。

まず一つは、精神です。精神とは、看護を行なう時の心構えとか心掛けで、心身ともに病める人を、一目も早く苦痛と苦悩から解放するために、心からひたすらに励み尽そうとする奉仕の精神です。

この精神は看護に対する態度や理想を高め、患者には心強さと安心感とを与え、よい人間関係を作るもので、看護の根本的要素です