家族の誰かが風邪をひいただけでも、家の中はいつもと違った雰囲気になってしまいませんか?これが入院が必要な病気だったり、完治が難しい怪我だったらどうでしょう。
違った雰囲気どころか、家族全員の生活そのものが変わってしまうこともありえるのです。
一番苦しくて辛いのは病気や怪我を抱える本人ですが、病人を支える家族も同じように悩み、苦しみます。
「どうしてうちだけが...」「なぜ、お父さんが...」という答えのない問いを繰り返し、人によっては「私がちゃんと健康管理していなかったから」とか「僕が心配をかけたから」と、自分が悪かったから家族が病気になった、怪我をしたと思い込んでしまうことさえあります。
病気と戦う患者にとって、家族の存在は何よりの応援であり、心の拠り所です。
その家族が精神的、肉体的に疲れていたり、挫けてしまっては治療に専念するどころではありません。
看護師は患者が常によい状態で病気と立ち向かえるように、家族に対しても配慮を忘れてはいけません。
家族が付添いで疲れているようであれば休息を取るように勧めたり、治療に不安を感じているようであれば、医師に代わってわかりやすく説明もし、種々の相談事にものります。
もちろん、全てが解決できるわけではありませんが、患者やその家族にとって、看護師は医師以上に頼りになる存在なのです。