看護師の資格を取得したからといって、医療の現場では一人前の看護師とはみてくれません。
新人看護師のほとんどは、まず大きな総合病院や大学病院に勤めます。
これは一通りいろいろな経験を積むためであり、また、新人教育のシステムがしっかりしているからです。
最初は先輩看護師の後をついて見よう見まねでやっていた仕事も、3年も経てば立派な一人前の看護師です。
今度は自分が新人のお世話をする立場になります。
ちょうどその頃になると、仕事にも余裕が出てきて、自分の仕事について「これでいいのだろうか」という迷いが出始めます。
やり残した感じがぬぐいきれない看護のケース、もっと勉強してみたいテーマ、専門的に看護をやってみたい病気などなど、経験を積めば積むほどこれから先の看護師としての自分を考えるようになります。
私たちからみればみんな同じ看護師の仕事ですが、実は細分化され、より専門的になってきています。
これは医療技術の発展と医療分野の専門化を考えると必然的な流れなのかもしれません。
こういった専門分野に特化した看護師が必要とされている一方で、心のケアも要求される臨死看護ができる看護師、患者の自宅で的確な看護活動ができる訪問看護師などが求められています。