医療技術の発達と看護師

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すでに臨床現場では、看護師が医師とは別の観点から、独自に判断し、看護活動を進める場面が非常に多くなっています。

看護師は、つねに的確な判断行動と責任が要求され、その傾向はこれからもいっそう強まっていくでしょう。

医療技術の発達によって「完全には治らないが生き延びられた状態」の患者が急増したことにより、看護師の役割も大幅に増大しました。

また、看護師の業務内容もいちだんと繁雑になり、多様になっています。

例えば、心電図のモニターの情報判断や操作管理は、いまでは看護師がマスターする技能の1つとなっていますが、一時代前では考えられなかったことです。

そして、糖尿病のような慢性疾患や、脳血管障害やガンなどの成人病の増加は、長期の看護を必要とする患者が増えたことを意味します。

医療を取り巻く変化に加えて、社会の構造も大きく変化しています。

大きな特徴として次の2点があります。

第1には、日本社会の急速な高齢化です。

高齢の患者は、複数の疾病をかかえていたり、心身の機能が後退しているために、時間的にも労力的にも、より手厚い看護が必要とされます。

第2には、家族形態が変化してきていることです。

核家族化が進み、同時に高齢者だけの世帯も増えています。