見合いで気をつけたいのは、おつき合い即結婚という進め方になりがちなことである。
自分たちが本当に結婚できるのか、どういうプロジェクトをもち、どのように役割を分担するのかを検討するのがおつき合いであり、その結果結婚しないという結論も十分あり得ることを、当人たちも周囲もわかっている必要がある。
そうやって納得し、相手に対する確信がもてるまでつき合うとき、その選択は決してあきらめとはならない。
見合い恋愛という発展の仕方があるように、見合いも仲立ちによる紹介で縁を得るだけで、恋愛結婚と変わらない例も多いのである。
恋愛結婚にこだわる人がまだ多いのとは裏腹に、見合い結婚をする人は増えている。
その最大の理由は、恋愛のチャンスに恵まれない若い男女が増えていることである。
特定の異性と親しくなるような機会になかなか恵まれないまま、心ならずも結婚しない人が多い。
たとえば研究所のように、女性がほとんどいない中で、一日中コンピューターと向き合っているような職場。
保母さんばかりで若い男性のいない保育園。
決して社交性に欠けるわけでもなければ、異性としての魅力が見えにくいわけでもない人でも、出会いの機会が著しく限られる職場はけっこう多い。