高校衛看

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准看護師は、高校衛看を卒業すればなれるのですから、やはり問題があります。

中卒者の准看護学校入学者にもいえることですが、まだ18歳にも達していない高校生が、実習で死と向かいあう患者や苦痛に耐えている患者を理解し看護することはたいへんむずかしく、精神的にも背伸びした状態にもなります。

しかも専門教科として看護を学ぶ時間が比較的少ないのですから、厳しい実践の場で技術を役立てるまでには至らない場合が多いのです。

ある高校衛看の卒業生は、次のように話しています。

「私が看護師になりたいと思ったのは、中学校を卒業する頃でした。今思うと早まったかなという気がします。そのときは迷っていて担任の先生に相談すると、一年早く看護師になれるからと高等学校の衛生看護科への進学をすすめてくれました。自分もその道がよいと思い選んだのです。しかし高校衛看での学習は、看護の教科も一般教養科目も、両方が中途半端でした。看護観をつくっていくところまではいかなかったのです。高校時代はまだ精神的にも未成熟なのに、看護の専門科目の勉強をしたことはどうだったのか、疑問に思ったりします」

このように、この課程を選択する学生が中学を卒業するときに、自分の進むべき道をはっきり定められるのか、特に病める人を対象とする看護の仕事を選ぶのにふさわしい年齢かどうかという根本的な問題もあります。

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