看護師といえば、ほとんどの人は「病院に勤務する看護師」を連想するようです。
たしかに、現在、看護師の大半は病院で活躍していますし、また、人々が看護師に出会う機会も、病院がいちばん多くなっています。
しかし、病院は、あくまで医療機関のひとつ。
ほかにも、規模や形態の違う医療機関があり、大別すると次の3つになります。
1.病院
20床以上の入院設備をもった医療機関をいいます。
なかには1000床を超える大規模な病院もあります。
設立主体によって、医大系病院、公的病院、民間病院などの種類があり、多様な診療科目が設けられています。
2.診療所
有床診療所(19床まで)と、無床診療所とがあります。
一般的に、複数の診療科目を掲げ、1人、あるいは数人の医師が診療活動にあたっています。
外来診療が中心となります。
3.医院、クリニック
開業医の運営する医療機関です。
単科または、いくつかの診療科目を掲げ、一般的には1人の医師が診療活動を行っています。
こうした医療機関には、いずれも看護師が活躍していますが、それぞれの施設の特性によって、看護活動の内容はいくらか異なっています。
例えば、病院の場合には"病棟看護"と"外来看護"の2つが中心となります。
前者には、一般病棟のほか、ICU(集中治療室)、手術室などがあり、後者には、一般外来、救急外来などがあります。
診療所や医院の場合は、外来診療が主な活動なので、看護活動も診療の補助が中心となります。